ファブリー病TOPファブリー病Q&A 患者さんとご家族へのメッセージ病気があるからこそ、生きていくために頑張ってこられた

患者さんとご家族へのメッセージ

ページを印刷

患者さんとご家族の声

原因がわからず、病名のある病気とは思いもしなかった

私の息子は小さな頃から体が弱く、39度を超える熱を出すことも日常茶飯事でした。9歳の頃、発熱とともに、突然「足が痛い」と泣き出しました。
それはかつて私の兄が同じ9歳の頃に訴えた症状と同じでした。私は兄が毎日、足の指の強烈な痛みに耐えていた姿を見ていたので、大きなショックを受けました。
しかし、原因はわからず、病院では違う先生に診てもらうたびに足の激痛や汗が出ない症状を繰り返し訴えましたが、検査もしてもらえませんでした。
私は遺伝的な病気ではないかと思いましたが、何人もの先生方に診ていただいてもわからないのだから、病名のある病気だとは思ってもいませんでした。
思い返せば、私自身にも思い当たることがありました。中学3年生の頃、炎天下でテニス部の練習をしていたとき、足の指が焼けるように痛くなり、走れなくなったことがあったのです。
でも、私は兄や息子とは違って汗をかくので、同じ病気だとは思い至りませんでした。
結局、息子は足の痛みや汗をかかないという辛さを抱えながらも診断がつかないまま、小学校生活を過ごしました。クラスが変わるたびに担任の先生や保健の先生、中学・高校に進学するときには校長先生にも直接お会いして学校の先生方に症状を説明し、夏の過ごし方への配慮とともに、「この子の『つらい、痛い』という言葉を信じてください」とお願いしました。

※この内容は2020年6月時点のものです。