患者さんとご家族の声
患者会で知った仲間がいる安心感、
ファブリー病をやっと受け入れられた
- 「何で足が痛いんだろう」。6歳頃から運動したり、遊んだりするたびに足に痛みを感じていました。その痛みは休むとやわらぐこともあり、当時は成長痛かなと思っていました。
そんなときに、たまたま受診した眼科の先生が、角膜混濁からファブリー病を疑ってくださり、診断にいたりました。それが、中学生になる前あたりだったと思います。今、振り返ってみると、診断がついた頃から酵素補充療法を始める20歳頃までが症状のピークで、特に運動後の足の痛み、発熱時の痛みは辛いものでした。
- 中学生の頃は、自分が病気であることを受け入れられず、病気のことを周囲に話すことさえもできませんでした。家族や親族にもファブリー病の人がいなかったため、辛いときのサポートはあっても、正直、深くは理解してもらえませんでした。そんな私に転機が訪れたのは、高校生のときに初めて患者会に参加し、病気について話すことができる嬉しさ、仲間がいる安心感を味わったときです。これが私自身病気を受け入れるきっかけとなり、大きな出来事だったと思っています。
今、お付き合いしている人がいる、将来的には子どもも授かりたい
- 現在、結婚も視野に入れて交際している男性がいます。患者会では、病気について最初に話して、その後、交際、結婚されている方をたくさん見てきたので、私自身も「彼に話してみて、ダメだったらもういいやっ」と思って、ある意味割り切っていました。実際、交際をはじめる前に、子どもへの遺伝の可能性をはじめ、ファブリー病のことを打ち明けたところ、一緒に調べてくれるなどとても理解があり、私を受け入れてくれました。今思うと、以前から参加していた患者会で、結婚や出産を経験された方々と出会っていたことが、前向きになれた背景にあったと感じています。
- 子どもを持つことについては、私と同じ辛さを子どもが感じることになるかと思うと出産に迷いもありますが、周囲に心強い味方がいるので前向きに考えています。もし子どもを授かったときには、ファブリー病であっても、病気のことを話し合いながら寄り添い、共に歩んでいきたいと思っています。家庭生活や出産、子育てなど、未来に向かって、よい状態を維持するためにも、これからも治療を頑張りたいと思っています。
※この内容は2018年10月時点のものです。