

患者さんとご家族の声
生きていくために必須の治療 -目標をもつことが治療のモチベーションに

- 私は早い段階から酵素補充療法を始めることができたので、肝臓や脾臓の腫れもありませんし、それほど症状が重くなることはありませんでした。神経症状のないI型であったことも幸いだったと思います。それでも、人より疲れやすく、長い時間や距離を歩いたり、スキーのような運動をしたりすると痛みが出るので、痛み止めは常に手放せません。半年ほど前からは足の痛みが強く、検査では骨の異常もみつかっています。眼科では、目に脂肪が溜まっていると言われました。自分では自覚しないところに、少しずつ影響が出てきています。
- 母は、子どもの頃から私の体をとても心配する一方で、好きなことができなかった姉の分も、できることなら思いきりさせてあげたいという葛藤があるようです。そんな母がいつも言うのが、とにかく治療だけは絶対にやめないようにということです。今の状態を維持していくためには、きちんと治療を続けていくことが大切だと実感しています。生きるために、やりたいことをやるために治療は必須であり、選択肢はありません。目標をもつことが、治療へのモチベーションになると思います。
病気はあっても、希望をもって -ゴーシェ病は誰もがもつ遺伝子の変化の1つ
- 大学に入り、知識や人との関係が広がるなかで、自分の病気が、自分で考え込んでいたほど特別なことではないと思うようになりました。自分から積極的に話さないだけで、実は病気を抱えている人は決して少なくありません。誰もが変化のある遺伝子をもっていて、私の場合も、遺伝子の変化がたまたまこの病気として現れただけのことです。ですから、周りにそういう人がいたとしても、1人の個人として普通に接してほしいと思います。病気の理解は少しだけでもいい、聞いてくれるだけでも十分だと思います。
- 自分の病気のことは、自分でまず理解しなければいけないと思います。そして、病気だからといって甘えていてはだめです。でも、体調がつらい時、思い悩む時は、周りにつらいと伝えてみてください。私たちは独りではないのですから、周りの誰かが助けてくれます。自分から発信するのは怖いと思うけれど、それで何かが変わるかもしれないのです。そして、病気と上手くつきあうコツは自分で見つけるしかないと思います。私もこれまでいろいろと葛藤してきましたが、葛藤の中で見えてきたものがあります。その過程も今の自分にはとても大事だったと思います。
- この病気は確かに大変なことも多いですが、それだけではありません。病院と家だけにこもってしまっては、どうしても病気だけが、大きく、重く感じてしまいますが、外の世界にはいろいろな人がいて、皆がそれぞれの考えをもっています。私は、病気のおかげで夢も増えましたし、それを叶えるために頑張る過程で大きく成長したと思います。以前は、同じ病気で早くに亡くなった姉について、申し訳ないという気持ちが大きかったのですが、今は姉の分も生きようと考えられるようになりました。ゴーシェ病には治療薬もありますし、医療はどんどん進歩しています。希望をもって良いと思います。
※この内容は2015年2月19日時点のものです。