患者さんとご家族の声
遺伝カウンセリングの大切さを、身をもって感じた
- 私の父親は70歳頃にファブリー病であることがわかりました。父親は心臓手術後にペースメーカーを入れ、人工透析も受けていたことから、透析クリニックの先生がファブリー病の可能性を指摘してくれました。父親はしぶしぶ検査を受け、結果的にファブリー病とわかったのですが、父親が亡くなるとき、自身がファブリー病を子どもや孫に遺伝させてしまったと自責の念を持ちながら亡くなっていきました。そのことを思うと、「ファブリー病がどのような病気であるのかや、遺伝に関する疑問・不明点などを遺伝カウンセリングにより解決したうえで検査を受けていれば」と今でも悔やまれます。
- 母親からは「あなたにも遺伝の可能性があるかも」と電話があったのですが、そのときは混乱していて病名もうろ覚えでした。インターネットなどで色々と調べると、父親から娘への遺伝は確実だったので、検査は確かめるために受けたというように記憶しています。
子どもの検査は、本人が納得してからにしたい
- 私には子どもが2人いるので、検査のタイミングについては、よく夫と話し合っています。私の場合、父親の件もあったので、遺伝カウンセリングに行き、子どもが納得して検査を受けられるように準備をしたいと思っています。
- 私の担当医は、話をじっくり聞いてくれたり、点滴後には様子を見に来てくれたりと、とても良い先生です。子どもがもし治療を受けることになっても、信頼できる先生のもとで治療を受けさせてあげたいと思っています。
病気でも、明るく楽しい姿を見せる
- 子どもは親の行動をよく見ているので、夫からは「元気で楽しそうに暮らしている姿を見せてほしい」と言われています。私自身も確かにそのとおりだなと感じています。家でファブリー病に関する本などを見ていると、子どもから病気について聞かれることもありますが、「お母さんは元気だよ」と言うと子どもは笑顔を見せてくれます。これからも、病気でも、明るく楽しく過ごせる姿を見せながら、前向きに日々を過ごしていきたいと思います。
※この内容は2019年9月時点のものです。