酸性スフィンゴミエリナーゼ欠損症(ASMD)とは?

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ASMDはどんな症状が現れますか?

全身のさまざまな臓器・器官に症状が現れる

酸性スフィンゴミエリナーゼ欠損症(ASMD)は、スフィンゴミエリンという脂質を体の中で分解する酵素(酸性スフィンゴミエリナーゼ)の働きが弱い、あるいは酵素がないために、スフィンゴミエリンが分解されずに、肝臓、脾臓<ひぞう>、肺、中枢神経などの細胞にたまることで、全身にさまざまな症状が現れる病気です。症状が現れる時期や程度には個人差があります。
肝臓や脾臓の細胞にたまると、肝臓や脾臓が腫れて、お腹がふくれて大きくなり、腹痛を感じることがあります。また、血小板が少なくなって、貧血や出血が起こりやすくなります。
肺の細胞にたまると、咳込み、息苦しさを感じるようになります。

酸性スフィンゴミエリナーゼ欠損症(ASMD)の主な症状

以下のような症状がある場合には、医師にご相談ください。

年齢問わず現れる症状
 ・お腹がふくらんできた
 ・貧血になりやすい
 ・出血したときに血が止まりにくい
 ・咳が出る
 ・息苦しい

赤ちゃんで現れる症状
 ・ミルクを吸う力が弱い
 ・頻繁に嘔吐する
 ・筋肉がやわらかい

※すべての症状が現れるとは限りません。

このほか、筋力の低下、けいれん、手足のつっぱりやこわばり、背中の痛み、手足や関節の痛みがみられ骨折しやすくなることがあります。赤ちゃんの場合にはミルクを吸う力が弱く、吐いてしまうこともあります。また、発達の遅れ、心臓の病気など酸性スフィンゴミエリナーゼ欠損症(ASMD)の症状はたくさんあります。スフィンゴミエリンがたまった臓器や器官でさまざまな症状が現れ、進行していきます。症状が現れる時期や程度、進行のスピードには個人差があります。
原因がわからない症状や、気になる症状があれば、医師にご相談ください。
からだに現れる症状 ※すべての症状が現れるとは限りません。
からだの場所 症状 具体的な症状
呼吸器

息苦しい
肺炎

・息切れや咳が出るようになり、間質性肺炎(肺胞の壁に炎症や損傷が起こり、壁が厚く硬くなるため酸素を取り込みにくくなる病気)に至ることがあります。

・食べ物を飲み込むときに使う筋肉が弱いため、食べ物の一部が食道や胃に運ばれずに、誤って肺に入り誤嚥性肺炎<ごえんせいはいえん>になることがあります。

心臓

心機能障害<しんきのうしょうがい>

・心臓の血管や心臓弁に異常が生じ、息切れや呼吸困難が現れることがあります。

・心臓弁膜症<しんぞうべんまくしょう>を発症することがあります。

お腹

お腹のふくらみ
(肝臓・脾臓が大きくなる)

・肝臓や脾臓が腫れて、見た目でもわかるくらいお腹がふくれて大きくなります。

・胃が大きく腫れた脾臓に圧迫されるため、痛みや圧迫感があり、食べ始めるとすぐに満腹に感じてしまいます。

嘔吐(乳児)

・頻繁に嘔吐することがあります。

骨折しやすい

・骨量(骨のミネラル量)が少なくなるため、骨が弱くなり、骨折しやすくなります。

背中の痛み

・脊椎<せきつい>が圧迫骨折して、背中に痛みを感じることがあります。

手足や関節の痛み

・骨折によって、手足や関節に痛みを感じることがあります。

筋肉

手足のつっぱりとこわばり

・手足の筋肉の緊張が強くなり、手足が動かしにくくなることがあります。

筋力の低下(乳児)

・筋肉がとてもやわらかいです。

・仰向けで寝かせると膝や太ももの外側が床についてしまいます。

ミルクを吸う力が弱い(乳児)

・筋力が低下し、ミルクを吸う力が弱くなります。

反射的な筋肉の反応が弱い(乳児)

・反射的な筋肉の反応が弱くなり、消失することがあります。

全身

出血しやすい・血が止まりにくい

・血小板が少なくなるため出血しやすく、いったん出血すると止まりにくくなります。

貧血

・立ちくらみやめまいを感じることがあります。

発達の遅れ(乳児)

・生後6ヵ月頃から発達の遅れがみられることがあります。

低身長

・成長のスピードが遅く(思春期)、平均的な身長よりも低くなります。

酸性スフィンゴミエリナーゼ欠損症:ASMD(Acid Sphingomyelinase Deficiency)

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