ポンペ病TOPポンペ病とは?ポンペ病はどのように診断されますか?

ポンペ病とは?

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ポンぺ病はどのように診断されますか?

ポンぺ病は早期診断、早期治療が大切

ポンペ病の症状はさまざまで個人差があり、ほかの病気でもみられる症状が多いことから、診断することが難しい病気であるといわれています。
しかし、放っておくと着実に進行する病気であることから、できるだけ早く専門医の診断・治療を受けることが大切です。早めに治療を開始することにより、症状をうまくコントロールし、QOL(クオリティ・オブ・ライフ:生活の質)を維持・向上させることができます。
ポンぺ病と間違えられやすい病気には、筋ジストロフィー、脊髄性筋萎縮症<せきずいせいきんいしゅくしょう>、重症筋無力症<じゅうしょうきんむりょくしょう>、先天性甲状腺機能低下症<せんてんせいこうじょうせんきのうていかしょう>などがあります。
気になる症状がある方は早めに医療機関を受診してください。

ポンぺ病と診断されるまでに行われる検査1,2)

ポンぺ病が疑われる症状がある場合、スクリーニング検査、関連検査が行われ、さらに疑いが高い患者さんに確定診断のための検査が行われます。
症状の確認
ポンペ病はどんな症状が現れますか?にあげているような、ポンペ病特有の症状を調べます。特に、筋力がなく歩きにくい、呼吸するのが難しく息苦しい、風邪をこじらせやすい、起床後に頭痛がするなどの症状が認められる場合は、ポンぺ病が強く疑われます。
呼吸機能検査
呼吸機能のうち、肺活量と努力肺活量が同じ年齢の人に比べて低下していないか検査します。
筋肉を調べる検査
筋肉の状態を調べる検査で、萎縮など筋肉組織の変化を調べます。
また、血液検査で、筋肉に変化があると上昇しやすい血清クレアチニンキナーゼの値が上昇していないかを調べます。
酵素活性測定<こうそかっせいそくてい>
血液または皮膚組織を少しとって、グリコーゲンを分解する酵素(酸性α-グルコシダーゼ)の働きの程度を調べます。酵素が不足している、あるいは働きが弱い場合はポンぺ病と診断されます。
遺伝子検査
必要に応じて、血液などからグリコーゲンを分解する酵素(酸性α-グルコシダーゼ)をつくる遺伝子の変化があるかどうかを調べます。遺伝子検査は必須ではありません。
筋生検<きんせいけん>
筋肉を少しとって、細かい構造の変化や筋肉の中のグリコーゲンの蓄積などを調べます。
疑われる症状、酵素活性の低下、グリコーゲンの蓄積、遺伝子の変化があるかどうかの結果を総合的に検討し、確定診断が行われます。
  • 1)ポンぺ病(膠原病Ⅱ型)診療ガイドライン作成委員会:ポンぺ病(膠原病Ⅱ型)診療ガイドライン(改訂版)
  • 2)日本先天性代謝異常学会編集:ポンぺ病診療ガイドライン2018
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