ファブリー病TOPファブリー病とは?ファブリー病はどのように診断されますか?

ファブリー病とは?

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ファブリー病はどのように診断されますか?

ファブリー病は早期診断、早期治療が大切

ファブリー病の症状はさまざまで個人差があり、ほかの病気でもみられる症状が多いことから、診断することが難しい病気であるといわれています。
しかし、放っておくと着実に進行する病気であることから、できるだけ早く専門医の診断・治療を受けることが大切です。早めに治療を開始することにより、症状をうまくコントロールし、QOL(クオリティ・オブ・ライフ:生活の質)を維持・向上させることができます。
ファブリー病の症状には、ほかの病気でもみられるものがあるため、それらの病気ではないことを、はっきりさせることが重要です。ファブリー病と間違えられやすい病気には、成長痛、関節リウマチ、リウマチ熱、若年性特発性関節炎<じゃくねんせいとくはつせいかんせつえん>、点状出血<てんじょうしゅっけつ>、先端紅痛症<せんたんこうつうしょう>、肥大型心筋症、多発性硬化症<たはつせいこうかしょう>、線維筋痛症<せんいきんつうしょう>などがあります。

ファブリー病と診断されるまでに行われる検査1)

ファブリー病が疑われる症状があるとき、男性は、酵素活性検査でα-ガラクトシダーゼの活性なしまたは活性が低い場合にファブリー病と診断されます。女性は、酵素活性の低下がみられなくても、ファブリー病ではないと断定できないため、遺伝子検査で確定診断が行われます。
症状の確認
ファブリー病はどんな症状が現れますか?にあげているような、ファブリー病特有の症状を調べます。特に、手足の痛みや、汗をかかない・かきにくい、皮膚の赤い発疹、たんぱく尿、心肥大などの症状が認められる場合は、ファブリー病が強く疑われます。
酵素活性測定<こうそかっせいそくてい>
血液検査で、GL-3を分解する酵素(α-ガラクトシダーゼ)の働きの程度を調べます。男性は、酵素が不足している、あるいは働きが弱い場合、ほとんどの人が診断できます。女性は、酵素の働きだけでははっきりわからない場合があるため、遺伝子検査やそのほかの検査を行います。
遺伝子検査
必要に応じて、GL-3を分解する酵素(α-ガラクトシダーゼ)をつくる遺伝子の変化があるかどうかを調べます。
女性の場合は疑われる症状、たまっているGL-3の量、遺伝子の変化があるかどうかの結果を総合的に検討し、確定診断が行われます。
  • 1) ファブリー病診療ガイドライン作成委員会編集:ファブリー病診療ガイドライン2019
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